2010年2月5日金曜日

1 and he does.


and he does.

一人の彼、を見つめ、
その先にあった結末を、
後から描いた。
全てを見届けてから、はじまりを描いた、
そういうつもりで制作しました。

いつかの未来で、文字はきっと空気にも書けるようになっている、
私はそう幼い頃から信じていました。
今回、まずそこからの出発でした。
今はまだ書けないけれど、
こうして映像として、絵の中でなら、空気に文字を書かせることができる。
なぜ彼は空気に文字を書くのか。
届けたいひとがいるから。
手紙では届かない、そんなひとへ。

彼、の根底にあるものは、想う誰か、であり、
何かしらの後悔とか、伝えきれなかった想いがあるように思いました。
文字を書く、ということから少し離れ、そこを中心に描いていこう、そう決めました。

彼はよく空を見上げ、
それは景色に溶け込む作業のようなもので、
自分の存在、というものをきっと意識したくないのだと思います。
そうすることで、やっと 存在 している。
そんな彼が空を見上げたことで、
ある日変化が訪れる。

救われた
と思った。

そして彼の物語は一度終わり、
新しい物語へ続いていく。
人は誰でも、そうやって毎日を過ごしているんじゃないかと思うのです。
終わらせて、また始める。

始まって、終わる、というよりも、
終わりがあったから、また始まった、
あるいは、始まってしまった、の方が日常に近いような気がします。

今回、ポートフォリオ用に新しく制作しました。
制作していく中で、色々と迷走したり、屈折したりしましたが、
なんとか、最後までたどりつけました。

デザインにおける考え方、
と募集要項にありましたが、
ピラミッッドのようなものかな、と考えます。
考える人がいて、作る人がいて、使う人がいる。
使う人には生活(日常)があって、その生活の中には(誰かが作った)物があって、
それを組み合わせて(デザインして)暮しを組み立てる。
使う人、は作る人、でもある。
そう考えると、三角形をしたピラミッドではなく、
丸い形をした、ドーナツのようなものかもしれません。
よく水族館でイワシかなんかが泳いでいる丸い水槽のような。
もしかすると、そのイワシ自体がデザインそのものかも、と考え、
グルグル、グルグル
サンマも人もデザインも、回り続けるのです。